審査が甘いかどうかはその方や申込金額などによって異なる
収入が少ない、アルバイトやパート、派遣社員など雇用形態が不安定な方や、過去に返済遅延した履歴がある方や債務整理をした経験がある方、これまで審査に落ちた経験がある方などは審査が甘いキャッシングやカードローンって本当にあるのかと探し回っているかもしれません。もっとも、近年は消費者金融やクレジット会社、ローン業者などの間には貸金業法による総量規制が導入され、各社合わせて一個人の年収の3分の1を超える貸付はできないとされ、一定の条件をクリアしない限りは借りられなくなり、各社ともに多重債務の防止や、本人の支払い能力を超える過剰貸付をしないよう審査を厳格化しています。
一方、銀行カードローンは総量規制が施行された後の受け皿として、どんどん貸し付けを行ってきましたが、監督官庁より指導を受け、支払い能力の審査を厳格化するよう指示を受け、自己規制を始める銀行が増えています。そのため、一般的には審査は厳しくなる傾向にありますが、その方の立場や借入れの頻度や借入れの残高や過去の履歴、申込金額の多寡によっては審査がスムーズに通る場合もあり、それを審査が甘いということもできます。
初めての方に甘めの大手消費者金融
大手の消費者金融では、初めての方限定で30日の無利息キャンペーンなどを行い、盛んにテレビCMや各種媒体に広告を流しています。人気の有名タレントをCMキャラクターに登用するなど敷居の低さや借りやすさを強調している業者が少なくありません。消費者金融にとっては総量規制の適用で貸しにくい状況も続いており、一部の借入れニーズが高い人や既存の利用者だけでは利益を上げていくのが難しくなっています。
そのため、間口をどんどん広げ、総量規制の範囲で少額でも貸したいニーズが高まっており、借入れが初めての方に申込をしやすいムードを盛り立てています。そのため、提示されている貸し付け条件と総量規制の条件を満たす限りにおいて、初めての方は審査に通りやすい傾向がみられます。
サービス利用者に少額なら甘めのクレジット会社のキャッシング
クレジットカードのキャッシング枠に関しては、クレジットカード専業の大手業者より、百貨店などの流通系など一定の消費者サービスを提供する会社の提携カードが審査が甘いといえるかもしれません。この点、ショッピングやサービス利用の決済に利用するクレジット枠については、無収入の専業主婦や高齢の年金生活者でも大きな枠がとれるなどかなり緩めのところも少なくありません。これは自社の店舗やサービスのお客様であるからということが影響しています。もっとも、キャッシング枠については収入などの審査もありますし、総量規制も働くので必ずしも審査が通るわけではありません。この点、後から申し込むより、クレジットカードの申込時に同時にキャッシングの審査を受け、かつ少額にとどめておくと通りやすい傾向にあります。
主婦に甘めのネット系銀行カードローン
パート収入がある主婦であれば、ご自身単独で消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠の申し込みもできますが、貸金業者においては総量規制があるため、無収入の専業主婦は申込み自体ができないのが原則となっています。これをカバーするのが総量規制が適用されない銀行カードローンです。この点、大手都市銀行の銀行カードローンでは専業主婦の場合はご主人の同意を求める場合や、申込金額の上限を10万円など少額に規制しているところもあります。
一方で、ネット専業銀行においては専業主婦であっても、ご主人の同意を問わず申し込みができ、最大で50万円の貸付が可能など審査条件が緩くなっており、主婦に甘めということもできます。
借りにくい方に甘めのこともある名もなき地元の消費者金融
キャッシングやカードローンというと、まずはCMなどでよく見る大手の消費者金融や銀行カードローン、利用しているクレジットカードのキャッシング枠などに最初に目がいってしまいますが、借りにくい方にとって意外な助け舟となってくれるのが名もない中小の消費者金融や地元で細々と営業しているような消費者金融です。規模や営業地域を問わず、消費者金融である限りは貸金業法の総量規制の対象にはなりますが、窓口での対面相談や電話などによる相談で親身に対応してくれる業者が少なくありません。
大手の消費者金融と違ってカードローン方式の利用限度額の範囲でいくらでも借りられるスタイルではなく、10万円などの一定額の一括貸付を基本にしているところも多く、最大でも一人当たり50万円しか貸さないなどの独自のルールを設けているところも少なくありません。その分、多額の貸付による過剰貸付で多重債務者を生み出すリスクが減るため、借りにくい立場にある方にも貸し付けしてもらえるケースが増えます。
また、総量規制には例外規定があり、収入がない専業主婦であっても、ご主人の同意があり、ご主人の借入額と併せてご主人の年収の3分の1までなら借りられるというルールがありますが、通常、大手消費者金融では例外運用をしていません。ですが、中小業者では例外運用をしているところもあり、専業主婦にも借りられる業者があります。