総量規制が導入されて益々活発に
かつてはカードローンといえば消費者金融でしたが、最近、銀行カードローンのテレビCMや雑誌広告などが目立ってきています。これには1つ背景があり、消費者金融を含む貸金業者においては総量規制が導入され、年収の3分の1を超える借入れができなくなったことが挙げられます。これを超える借入れをしたい方などが、総量規制が適用されない銀行カードローンに流れ、銀行としてもその受け皿となって需要を取り込みたいことから、CMなどの露出も多くなっています。
もっとも、総量規制によって多重債務者の解決や抑制を図ろうと意図していた政府としては、再び多重債務者を増やしかねないことから、銀行に指導をしており、銀行では自主規制を行う方針を示しており、今後はやや審査が厳しくなることが予想されています。
専業主婦の方も借りられる可能性が
総量規制では年収の3分の1までしか借りられないと定めているため、全く無収入の専業主婦は原則として借りられないことになります。これに対して総量規制がない銀行では、独自の貸付方針や審査基準によって専業主婦でも貸すことが可能です。
そのため、大手の都市銀行では少額であれば貸せるとするところや、ご主人の同意があれば貸せるというところもあります。さらにネット専業銀行ではより緩やかなところもあり、やや大きな金額でも専業主婦が単独で借入れできるところもあります。
口座は不要でも口座があると審査の優遇や利便性がアップ
銀行カードローンというと、その銀行を利用していないと借入れできないのかと思う方もいるかもしれません。ですが、ほとんどの銀行が預金口座を持っていなくても銀行カードローンの申込ができ、借入れができるようになっています。ただし、銀行口座を持っている場合は申込手続きが簡便になったり、審査基準が緩和されたり、より大きな借入れや優遇金利などの特典やサービスが受けられることもあります。
例えば、口座開設にあたっては、必ず本人確認が必要となっており、何かしらの本人確認書類を提出しなければなりません。銀行カードローンの借入れにあたっても、本人確認書類が必要になりますが、口座開設されている方は一定の条件のもと、本人確認書類の提出を省略することができます。この点、カードローンのスピード借入れをするにあたって、一番時間がかかるのが実は本人確認書類の提出です。インターネットで手続きする場合には、写メを撮ってアップロードしなければならず、意外に手間や時間がかかり、経験がない方は方法さえよく分からかったりします。
また、アップロードができない場合にはFAXで送信するか、コピーをとって郵送しなければなりません。
FAXがなければスピード対応はできず、郵送となればコピーに行く時間や手間と郵送に伴う時間もかかります。そのため、口座開設時に既に済んでいる本人確認を利用できるのであれば、面倒な手間と時間を省き、よりスピーディーな申込手続きができるとともに、インターネットを利用して来店や郵送の手間なく手続きが完了でき、借入れまでの時間も短縮できるのです。
高額の借入れも可能
銀行カードローンでは一般的に消費者金融などの貸金業者よりも、高額な借入れができる場合が高くなっています。利用限度額が一般的な消費者金融の3倍から5倍ほどに設定されていることもあるので、資金ニーズが旺盛な方や収入が高く、たくさん借りられる返済能力をお持ちの方には便利です。既に銀行との取引があって信用力が高い方は、より借りやすい場合もあるので、継続取引している銀行でカードローンを提供しているのであれば、利用してみるのもおすすめです。
また、銀行カードローンの審査においても共通の信用情報機関を利用していますので、過去に返済遅延や債務整理などのトラブルがなければ、収入額や雇用形態、勤務先にもよりますが、初めて利用する銀行でも、大きな借入枠をゲットできる可能性があります。
返済能力が高い方ほど金利が優遇
銀行カードローンでは貸し付けのための資金が利息だけでなく、銀行に預け入れられる預金や、債券市場や株式市場などでの調達、銀行ならではの投資ノウハウなどによっても調達できるため、より大きな金額を貸し付けることができるだけでなく、より低利での貸し付けが可能となっています。そのため、消費者金融より有利な金利で借りられることも少なくありません。
ただし、消費者金融は誰が借りても一律金利であり、借入額に応じた利率設定をしているのに対して、銀行の場合は下限金利と上限金利を設定して金利に幅を持たせているうえ、金利は個別に審査で決定するとされています。この意味するところは、収入が高く、勤務先が一流企業や公務員で雇用形態も安定し、持ち家や扶養親族が少ないなど返済能力が高いと判断すれば低金利が得られ、逆に返済能力が低いと判断されれば高い金利が設定される可能性があるということです。申し込んで審査を受けてみない限り、どの程度の金利になるか分からないという不明確な点はありますが、審査の結果を得れば、自分がどの程度の返済能力と判断されたのかも分かります。